| sexual harassment 2 |
「な・・・っななな直人ぉーっ!?」 ある日の夜。 いつも通り一日の仕事を終えていつも通り帰宅し、久しぶりに竜也に来訪を受けて共に夕 食をとり、いつも通り風呂に入り丁度浴室を出たところで、直人の耳につんざくような絶 叫が響き渡った。 あまりにも素っ頓狂な叫び声に面食らい対処が遅れているうちに、声の主がバタバタと転 げるように直人の元へとやってきた。 「なっ直人こ・・・っ」 直人の姿を目に止めるや、竜也は掴みかかる勢いで直人に詰め寄った。 何故かその顔は真っ赤で、焦るあまりか言葉が続かずぱくぱくと声もなく口を開閉するそ の様を直人は無言で見守った。 「こ・・・っこれ何!?これ何!?これ何!?これ何!?」 やがて矢継ぎ早にそう喚いて竜也は直人の眼前に拳を突き出した。 そこに視線を落とすとその手には何かがしっかりと握りしめられていて、直人は訝しげに 眉を寄せながらその手の中を確認した。 その途端直人は脱力し、息を吐きながら事も無げに言った。 「下着だな」 『それがどうした』というような如何にも投げやりな口調に竜也はさらに声を荒げた。 「そんなこと分かってるよ!何でこんなパンツ直人が持ってんのかって聞いてんの!!」 そして手にしたものを両手で持って大きく左右に広げた。 それは確かに男性用の下着ではあったのだが、通常のトランクスやブリーフといったもの とは形状が著しく異なっていた。 淡いグレーの布地は極端に面積が少なく、フロントはぎりぎり局部を覆う程度でバックは といえばほとんどないも同然、所謂Tバック。サイドに至ってはストリング、要するにヒ モであった。 どこから見てもセックスアピール過剰なそんな下着を手にしているだけでも恥ずかしいの か、顔を赤くしてふるふると手を震わせる竜也の様子にふと悪戯心を刺激された直人はニ ヤリと笑って言った。 「俺がそういう下着を持ってちゃいけないのか?」 「え・・・っ。だ、だって直人こんなの穿かないじゃん」 「趣味が変わったんだ」 「え・・・え〜?そ、そう・・・なの?で、でもあの、こんなのって・・・え〜〜〜〜〜?」 「意外と着心地がいいもんだぞ。お前もどうだ?」 「えええええ!?い、いやいい!いいよ俺はこんな・・・っ!」 からかわれているとも知らず首まで赤くして激しくうろたえる竜也があまりにもおかしく て、直人は堪え切れずに吹き出した。 「な、直人?」 「ばーか、冗談だ。誰が好き好んでそんなもん穿くか。箱に入れっぱなしだっただろうが」 「え?じゃあ、あの、これは?」 「去年職場であった忘年会の福引の景品だ」 「こ、これがぁ!?」 「酒の席にありがちな下世話なジョークだろ。それにしたってどこから引っ張り出してき たんだ。俺だって今見るまで存在を忘れてたってのに」 「う・・・はははは、まぁまぁそれは・・・。でもそっかふ〜ん。なんだ景品かぁ。あ〜 びっくりした」 「・・・お前、何を考えてたんだ?え?」 「え!?いやぁそれはその〜・・・あは、あはははは♪そ、それにしてもすっごいデザイ ンだよね〜これ!こんなのどこで売ってるんだろうね」 竜也の考えることなどお見通しといった様子でわざとニヤニヤと笑いながら詰め寄る直人 に竜也は引き攣った笑顔を浮かべながら強引に話題をずらし、再度手の中の下着を広げた。 そんな竜也に苦笑しそれ以上突き詰めることはしなかった直人だったが、開き直れば物珍 しさが勝るのか、日頃お目にかからないセクシーなその下着を思い切り引っ張って伸ばし てみたり裏返してみたりしていつまでも興味深そうに弄る竜也を見ているうちに、また別 の悪戯心が掻き立てられた。 「何なら穿いてみるか?」 「は!?何言ってんの!?」 「いつまでも握りしめて随分御執心のようじゃないか。気に入ったんならやるぞ」 「ち、違うよそんなんじゃないって!」 「遠慮するな。新品だ」 「違うってばもう!返すよ、はい!さて、と・・・俺もうついでにこのまま風呂入っちゃ おうかな。ほら出て出て!」 頬を染めながらむきになって、竜也は慌てて直人に下着を押しつけ強引に風呂場から追い 出しドアを閉めてしまった。 直人は下着を手にしばらくそこに立ち尽くしていたのだが、浴室のドアが開閉する音に続 いて流れ出すシャワーの音を確認した後そっと風呂場のドアを開け、脱衣カゴの中に手を 忍ばせた。 それから間もなく。 「な・・・っななな直人ぉぉぉぉ!!」 再び直人の耳につんざくような絶叫が響き渡った。 しかし今度は直人は全く動じることはなく、しごく落ち着いた足取りでその場に向かった。 「どうした?」 「どうしたじゃないよっ!!」 半開きにしたドアの隙間から顔をのぞかせた竜也は眉を吊り上げ、やってきた直人に怒鳴 った。 「何だよこれ!お、俺のパンツ返してよ!」 そう言って竜也が突き出した手にはあの下着が握られていた。 直人は腕を組み、ニヤつきながら空々しくうそぶいた。 「何のことだ?」 「とぼけないでよ!直人だろすり替えたの!・・・てか直人しかいないじゃん!!」 「知らんな。それでいいじゃないか。それを穿けよ」 「穿きたくないって言っただろぉ!?直人の嘘つき!意地悪!お願いだから返してよ〜」 「知らんものは知らん。それより、さっさと服着ないと湯冷めして風邪引くぞ」 「そんな・・・あ!ちょっと待ってよ!待ってってば直人のバカ〜〜〜〜〜っ!」 竜也の言葉に耳も貸さず、直人はさっさと竜也に背を向けヒラヒラと手を振りながら部屋 へと引っ込んでしまい、残された竜也は下着を握りしめた拳を見つめて途方に暮れた。 しばらくして、冷蔵庫の開閉する音に直人がそこを覗くと、果たしてそこにはきちんと上 下にスウェットを着込んだ竜也の姿があった。 しかしながら、ミネラルウォーターのペットボトルを抱えたまま居心地悪そうに膝をすり 合わせつつ無言で直人を睨むその様子からその下に身につけているものが窺えた。 そんな竜也を直人は爪先から頭までじろじろと面白そうに眺め回した。 「・・・何だよ」 直人のその不躾な視線を咎める不貞腐れた竜也の声に直人は目を細めて笑った。 「いや・・・なかなかいい度胸だと思ってな。本当に穿いたのか」 「・・・っ///あれしかなかったら仕方ないだろ!自分で仕組んどいてよく言うよ!」 噛み付くように言って竜也は頬を膨らませ、ぷいと横を向いた。 そしてさらにぶつぶつと言い募った。 「まったく・・・。なんだか腰がすーすーして落ち着かないんだけど。何が面白くてこん なこと・・・」 不満も露わな竜也のその言葉に直人は口の端を吊り上げた。 「なーに。面白いのはこれからだ」 「へ?」 「じっくり拝ませてもらうとしよう」 「は?」 「お前の大胆な下着姿をベッドの中でゆっくりと・・・な」 「!!!!!?」 わざとらしく声を低めての直人の発言に竜也は大きく目を見開き、発火しそうなほど全身 を朱に染めて硬直した。 勢い取り落としたペットボトルが床にぶつかって派手な音を立てる。 直人はそんな竜也に近づいて洗いざらしの茶色い髪をことさら優しく撫でながら、チュと 音を立てて唇を啄ばみ、 「楽しみだ」 と耳元に低く囁いて、誘うかのように寝室へと消えた。 その背中を見届けてもなお、涙目で固まったまま動けない竜也の足元で、もはや拾い上げ る者もないミネラルウォーターのペットボトルがフローリングの床の上を空しく転がって いった。 |
あまりといえばあまりな背景ですか?(苦笑)
で、でも内容が内容だしいいよねv
直人さんてばお酒飲めないのに
忘年会なんて・・・人間丸くなりましたね。(笑)
ええと、御曹司。
男同士なんだから
とりあえずタオル巻いて出て
他の下着探すとかすればいいんじゃ・・・。
なんて思わず突っ込みたくなりますが
そんなとこがウチの御曹司。(笑)
え〜おまけつけてます。
この後ってことでエロです。(笑)
文章中に隠してますのでご希望の方はどうぞv