| feverish eve |
粉雪舞い散るホワイト・イブ。 そんな夜、竜也は自宅のベッドで赤い顔をして唸っていた。 「う〜最悪〜」 こんこんと咳き込みながら恨めしそうに呟く声に直人は苦笑する。 直人はベッドに腰かけて、布団を被って横たわる竜也の額にそっと掌を当てた。 「朝よりは随分ましになったようだが・・・まだ少し熱があるな。何か食べるか?」 そう言う直人に竜也はさらにぶつぶつと愚痴をたれた。 「クリスマスなのに〜せっかくのイブなのに〜。ホントだったらさ、ツリー飾ってさ、ご ちそう並べてさ、ケーキ食べてさ・・・って色々したかったのに。これじゃ何にも出来な いよ!」 子供のように頬を膨らまして拗ねる竜也を直人は可笑しそうに笑った。 その常になく素直な直人の様子に竜也は首を傾げた。 「直人・・・何か嬉しそうじゃない?」 「そう見えるか?」 「やっぱりそうなんだ!何で?俺が風邪引いて苦しんでるのにひどい!!」 「怒るなよ。熱が上がるぞ」 「だって・・・っ!」 「仕方ないだろう。悪いがお前が寝込んだおかげで、俺は初めてクリスマスにお前を独占 できたんだからな」 「え?」 直人の意味不明な発言に竜也は目をぱちくりとさせた。 脳内を駆け巡る疑問に小首を傾げる竜也を見て直人は目を細め、その茶色い髪を撫でなが ら続けた。 「お前の家にはクリスマス恒例の社交パーティなんていう厄介なものがあるだろう。こい つに出席するのはお前の義務だ。立場上な」 「う、うんまあ・・・」 「それさえ終わればお前は必ず俺の側に戻ってくる。そう分かっていても・・・な。こん な日にたとえ一時でもお前が俺以外の連中といることを俺がいつもどう思ってると思 う?」 竜也は目を見開いた。 直人を伺いながらおずおずと口を開く。 「もしかして直人・・・寂しい・・・とか、思ってたりしたの?」 「まぁそうだな・・・悔しいともな。だが、今日は風邪の為欠席となったおかげで俺は誰 憚ることなくずっとお前と一緒にいられたわけだ」 「直人・・・」 「おかしいか?俺がこんなことを思うのは」 照れ臭そうに笑いながらそう言う直人に、竜也は大きく首を横に振って布団の中に潜り込 んだ。 思いもかけない直人の本音。 とびっきり優しい目で見つめられてそんな告白を聞かされて、竜也は熱のせいではなく耳 まで赤くなっていくのを感じた。 「直人、直人、どうしよう・・・!」 竜也は引被った布団から目だけ覗かせて直人に縋るように言った。 「俺・・・今ものすごくキスしたい気分なんだけど・・・っ」 その言葉に直人は一瞬目を丸くした後、すぐにこめかみを押さえて盛大に溜息をつき肩を 落とした。 「お前・・・」 「ご、ごめん。ダメだよね。うつっちゃうもんね」 「違う。そんなことはどうでもいいんだ。ただ・・・」 「?」 らしくない歯切れの悪さで口篭もる直人を竜也はじぃっと上目遣いに見つめた。 熱があるせいだと分かってはいるものの、ほの赤く上気した目元といつにもまして潤んだ その瞳に直人はまた一つ大きく溜息をつき、居心地悪そうに竜也から視線をそらしつつぼ そりと呟いた。 「ただその・・・。今キスしたらそれだけで止めてやれる自信が俺にはない」 その言葉の意味するところに竜也は一気に真っ赤になる。 けれど、ふと見ればそう言った直人の顔も同じようにほんのり赤みを帯びていて。 珍しくも顔に出して照れている直人の様子に竜也はますます直人に触れたくなった。 「俺は・・・それでもいいよ?」 我ながら非常識なことを言ってるなと竜也は思った。 案の定直人は呆れたように眉間に皺を寄せて竜也を睨んだ。 そんな表情がまた愛しくて、欲しい気持ちに拍車を掛ける。 「・・・アホ。病人のくせに煽るな」 「汗かいたら熱下がるかもしれないじゃない」 「あのな・・・」 困っている直人をからかうようにくすくすと無邪気に笑う竜也に直人は舌打ちして竜也に 向き直った。 ベッドの上で覆い被さるようにして顔を近づけると、竜也は直人の体に腕を伸ばしうっと りと微笑んで目を閉じた。 「・・・後で泣いても知らんぞ」 低い声音で一言そう呟いて、直人は竜也の熱い唇に自分のそれをゆっくりと押し当てた。 |
またしても直人が酔っ払い気味に・・・
甘い!甘いぞ直人!
貴方いつからそんなキャラに!(笑)
直人さんはですね〜
自分は季節のイベント的なことには興味ないくせに
そういう時に竜也が自分以外の人間といるのは
許せないわけですよ。
ワガママですね〜。(笑)
それにしてもこの二人ってば
一体何回クリスマスをやっているのか・・・
いや私がクリスマスネタを多用するのが
いけないんですけどね。(汗)