| love spell |
滝沢直人 滝沢直人 滝沢直人・・・ 真っ白なレポート用紙にいくつもいくつも繰り返し書き綴る。 忘れることのできない名前。 以前にも同じようなことをした。 何となく手持ち無沙汰にノートの片隅に小さく書いたその名前。 何気なくその文字を見つめているとなんだか照れ臭いような幸せな気分になって、気付け ばそれは開いたノート一面に散りばめられていた。 我に返った途端我ながらその行為が恥ずかしくなってそのページを消去しようと思ったその 瞬間。 俺は後ろからグーで殴られた。 振り向くとその名前の持ち主である彼が不愉快そうに眉間に皺を寄せて俺を見下ろし睨ん でいた。 「何のマネだそれは・・・俺に何か呪いでもかけるつもりか」 低い声でそう言った彼に俺は慌てて言い繕った。 「ち、違うって!こ、これはあの、その、だから・・・え、え〜と・・・お、おまじない・・・?」 へらっと笑ってそう言った直後俺はまた殴られた。 でも今は。 殴られる心配なんてない。 だって彼はもうここにはいないから。 突然。 何も言ってはくれずに。 彼はどこかへ行ってしまった。 俺を置いて。 滝沢直人 滝沢直人 滝沢直人・・・ 大好きだった彼。 口にするだけで幸せな気持ちになれた彼の名前。 今もまだ。 想いは褪せることなく溢れ出しそうなほどこの胸にあるのに。 俺はどうすることもできなくて。 滝沢直人 滝沢直人 滝沢直人・・・ せめて想いを込めて書き続ければ何かが届く気がして俺は夢中で白紙の上にペン先を押し 付ける。 滝沢直人 滝沢直人 滝沢直人・・・ 神様。 最愛の彼の名前を呪文にかえて。 もしも願いが叶うなら。 お願いです。 どうかもう一度。 彼に会わせて。 |
せっかくのクリスマス更新なのに
切なくってすみません。
でも実は
特にクリスマスを意識したお話ではないんですけどね。
もしも直人と別れて最初のクリスマスを
竜也がこんな風に過ごしてたとしたら・・・
切な過ぎですね〜。
(自分で書いといて何を)