| Don't cry baby -白赤Ver.- |
「お〜いテツ〜」 「わあっ!?何するんですかセンパイ!」 ここはデカベースに程近いとあるマンションの一室。 現在地球署常駐の特凶・姶良鉄幹の部屋。 デスクに向かいキーボードを叩いていた鉄幹の背に、突然おんぶお化けよろしく伴番はへ ばりついた。 「まだ終わんないのかよ。ていうかお前何してんの?」 その体勢のままディスプレイを覗き込む伴番に鉄幹は溜息を落としつつ答えた。 「報告書ですよ。チーフから週に一度地球署での出来事を報告するように言われてるんで す」 「チーフって・・・ああ、あの綺麗だけどちょっとおっかない感じのあの人?ええと・・・ リサさん!」 「ええ。今週は出動が多かったせいで全然まとめる時間がなくて・・・。でも、もう週末だし 今日中に送信しないと後でどんなお叱りを受けるか・・・」 「なるほど、そっか」 「そうなんです!だからセンパイもうちょっと待ってて下さい!俺頑張って急いで仕上げ ますから!」 「ん〜どうしよっかな〜」 懇願する鉄幹の切羽詰った様子に伴番は悪戯っぽく笑って体を離した。 「テツが相手してくれないと俺暇だしな〜」 「そ、そんなぁセンパイ〜」 「バッカ、冗談だよ。邪魔すると悪いから、俺あっちで適当に一人で遊んでるからさ。ま、 がんばれよ後輩♪」 「はいっ!!」 元気よく返事をする鉄幹に苦笑しつつ部屋を出て行こうとしてふと伴番は足を止めた。 「た・だ・し!あんまり遅いと俺帰っちゃうかも、だからな!」 言い終わると同時に伴番がドアの向こうに姿を消すや、鉄幹は大慌てでキーボードにかじ りついた。 部屋を出た伴番は隣あっている寝室へと移動し、勝手知ったるベッドに寝そべった。 しばらくは携帯用ゲーム機などを一人寂しく弄ったりしていたのだが、すぐに飽きてしま いそれも長くは続かなかった。 手持ち無沙汰になった伴番は大きく息を吐きながら仰向けに寝そべり天井を見上げた。 (あ〜あ。まだかな〜テツのやつ・・・) チラリと隣に繋がる壁を横目で見て、そこにいる鉄幹を思い伴番はまもうひとつ溜息をつ いた。 (はぁ・・・。せっかく来たのにタイミング悪いっていうか・・・それにしたって遅い!こんなに 俺を待たせて何モタモタやってんだ!マジで帰っちゃうぞ!!) なかなか来ない鉄幹に焦れてベッドの上をゴロゴロ転がりながら心中愚痴をたれていた伴 番だったが、そんな言葉もただの強がりでしかないことを自覚して動きを止め、枕を抱え てそこに顔を埋めた。 毎日顔をあわせるとはいってもそれは職場で仕事上でのこと。 二人は仲間であると同時に恋人同士でもあるのだから、プライベートでの二人の時間をも っと密に過ごしたいと・・・そう思って、実は自分の方が構って欲しくて伴番は鉄幹の元 を訪れているのである。 それなのに思惑が外れてしまって伴番は少々凹んでいた。 「もう随分・・・エッチもしてない・・・」 思わず声に出してそう呟いて伴番は一人赤面した。 実のところ、この日鉄幹が忙しいにもかかわらず、伴番が強引に鉄幹の部屋に押し掛け上 がり込み居座っていたのは少なからずそれも期待してのことだった。 『スペシャルポリスの辞書に暇という文字はない』の言葉通り毎日毎日とにかく忙しく、 おまけに非番や遅番といったシフトがそうそう自分達に都合よく回るわけもない中、ゆっ くりと会う時間さえままならないのでは当然夜の生活もままならないわけで。 恋人を持つ身で心身ともに健康な成人男子である伴番は身も心も欲求不満なのであった。 「テツ・・・」 小さく名前を口にするとますます遣る瀬無くなって、伴番は頭から布団を被ってベッドの 中へ潜り込んだ。 すると。 (あ・・・テツの匂い・・・) ぬくもりと共にベッドに染み付いた鉄幹の残り香を強く感じて、伴番は無意識に胸を高鳴 らせた。 陶然と目を閉じて鼻先をシーツに擦り付け何度も深呼吸を繰り返す。 (こうしてると・・・なんかテツに抱きしめられてるみたいだな・・・) そう思った瞬間、背筋がぞくりと粟立って伴番は息を詰めた。 (・・・っやば・・・っ!) 覚えのあるその甘い感覚に伴番が戸惑う間もなく、一瞬でスイッチが入ってしまった体は 本人の意思を無視して急速に熱を持ち火照りだした。 (わ、わ・・・どうしよっ。まずいってこんなとこでこんな・・・!と、隣にいるのに・・・!) 己を戒める為に壁一枚隔てた隣の部屋に鉄幹がいることを意識しようとして伴番は墓穴を 掘った。 脳裏に描いたのはデスクに向かう鉄幹の姿。 ディスプレイを見つめる真剣な目元。引き結ばれた唇。淀みなくキーを打つその長い整え られた指先・・・。 「あ・・・」 その指が。その唇が。 どんなに器用に肌を滑って自分を煽り昂ぶらせるか伴番は知っている。 「テ・・・ツ・・・」 恋しいその名を呼んで吐き出した吐息は熱を帯びて震え、箍が外れた伴番は体を丸めなが らゆっくりと自分の掌をシャツの中へと潜り込ませた。 「ん・・・は・・・」 いつも鉄幹が辿る指先のラインを思い出しながら片手で肌を弄り、もう一方の手を口元へ と運び指を口内に差し入れ口づけをねだるようにそこに舌を絡ませる。 「ふ・・・うん・・・っ」 指先が胸の飾りに触れるとそこは既に固くしこっていて、素直すぎる己の体の反応に伴番 は羞恥を感じてますます煽られていった。 (あ、あ・・・ダメ・・・ダメだって・・・) 心の中でそう繰り返しながらも手は胸元から腹を滑り降り、閉じた両足の間に潜り込む。 ジーンズの硬い布を押し上げている欲望を押さえつけるようになぞればもう歯止めは利か なかった。 口内を弄っていた手もそこから抜き去り、両手で慌ただしくベルトを外しジーンズの前を くつろげ直に欲望に触れる。 「はあぁ・・・っく・・・っ!」 途端に体中に走った快感に思わず声を上げて喘いでしまい、伴番はハッとなって着ている シャツの裾を口に銜えた。 そうやって声を殺しながら伴番は唾液に濡れた指を滾る欲望に絡ませ夢中で梳き始めた。 鉄幹のベッドで、鉄幹の匂いに包まれて、鉄幹の指を思い出しながら、鉄幹を想って。 「んん・・・んぐ・・・んんう・・・!」 (テツ・・・テツ・・・テツぅ・・・!) 先端からとめどなく溢れる蜜が次第に白く濁り始め、後もう少しで頂点まで上り詰められ るというその瞬間。 「センパイ!!」 「!!」 バンッとドアの開く音と共に聞こえたその声に伴番は目を剥いて固まった。 「テ、テツ?」 と同時に思わず答えた伴番の声は焦りの為に派手に裏返った。 「ああ良かった。あんまり静かだから寝ちゃってるのかと思いました」 鉄幹は嬉しそうにそう言うとドアを閉めてそのまま勢いよくベッドに飛び乗った。 そのはずみで音を立てて大きく揺れたベッドに、びくっと身を強張らせた伴番の全身にダ ラダラと嫌な汗が流れ、心臓は今にも飛び出さんばかりの勢いでバクバクと跳ねた。 なぜならば。布団の中で丸まった格好の伴番の欲望はこの状況にも萎えることなく張り詰 めたまま、伴番の手はそこを握り締めて離せないままだったからである。 「な、なんだよ・・・もう、終わった・・・のか?」 生唾を飲み込みつつ伴番は何か言わなくてはと声を絞り出した。 「はい!もう送信も済ませました!!」 「あ、そ、そう」 「すみません、お待たせして。やっとゆっくりできますよv・・・って、ところでセンパイ何してる んですか?」 そう言いながら、伴番がひき被った布団に鉄幹はおもむろに手をかけた。 その途端伴番は飛び上がらんばかりに慄き布団を体で必死に押さえつけた。 「や、やめろ、触るな!!」 「?センパイ?どうしたんですか?そんな隠れてないで顔見せてくださいよ〜」 泡を食って焦りまくる伴番の気も知らず、鉄幹は無邪気に布団をぐいぐい引っ張る。 「ひ・・・っ!よ、よせってバカ!やめろ――――――っ!!」 伴番は必死にもがいたが不自然な体勢ではろくな抵抗も出来ず、絶叫むなしくあっさりと 布団は剥ぎ取られてしまった。 「え・・・・・」 「〜〜〜〜〜っ」 曝け出された予想もしない光景に鉄幹は布団を手にしたまま凝固して絶句し、今さら隠す こともできない伴番は見られた羞恥に顔を真っ赤に染めて固く目を閉じ唇を噛み締めた。 気まずい空気の中、あられもない伴番のその姿をしばし無言で眼下に見下ろしていた鉄幹 が不意に動いた。 「センパイ」 伴番の体の脇にそっと手をつき柔らかく髪に触れ、耳元に名前を囁く。 伴番は鉄幹のその声に小さく身震いして、居たたまれなさそうに眉を下げたまま恐る恐る 目を開いて鉄幹を見上げた。 そんな伴番の視線の先で鉄幹は目を細めクスリと笑った。 「ナンセンス・・・。『一人で遊ぶ』っていうのは・・・こういう意味だったんですか?」 明らかに揶揄かっている鉄幹のその口調と表情に伴番は目を見開き、衣服の乱れもそのま まに首まで赤くして鉄幹に掴みかかった。 「バッカヤローッ!!」 「ひぇっ!?」 その剣幕に鉄幹が怯んだ隙をついて伴番は鉄幹を力任せに押し倒し、その上に圧し掛かっ た。 「センパ・・・っ」 そして目を白黒させる鉄幹の胸倉を掴み強引に唇を重ねる。 歯をぶつけんばかりのそれは一瞬で離れ、伴番は鉄幹を真正面から睨みつけてやけくその ように怒鳴った。 「お前が俺をこんな体にしたんだろ!?俺がこんなヤラシイ体になっちまったのはお前の せいだろ!!それなのに俺のことずーっと放っておいて・・・全部お前が悪いんだ!責任 とれーっ!!」 はぁはぁと肩で息をする伴番を見上げて言葉もなくぽかんと呆けていた鉄幹だったが、愛 しい恋人のその真っ赤な目元に滲む涙を見とめてふわりと微笑んだ。 「そうですね・・・すみません」 伸ばした指先でそっと涙を拭う。 鉄幹のその優しい仕草と声に、伴番は急に照れ臭くなって眦を下げた。 「テツ・・・わっ!?」 すると鉄幹は突然がばっと起き上がり、そのまま伴番を体の下に敷き込んで逆に押し倒し 圧し掛かった 「でも俺嬉しいですv先輩がそんなに俺のこと欲しがってくれるなんて・・・もしかしなくても 俺のこと考えながら一人でシテくれてたんですよねvvv」 「バ・・・ッこの・・・っ///」 天然なのか無神経なのか、ぬけぬけとそんなことをのたまいながら下肢に触れてきた鉄幹 に伴番は湯気が出そうなほど一気に全身を朱に染め上げ、眉を吊り上げて拳を振り上げた。 しかしその手は簡単に鉄幹に掴まれ顔の脇に縫いとめられた。 「ちゃんと責任取ります。だから許してください」 殊勝にそう言いつつ、うかがうように覗き込んでくる鉄幹の子犬のような瞳に伴番は腕に 込めた力を抜き、小さく息を吐いてその腕を鉄幹の背に回して囁いた。 「・・・満足させろよ?」 「roger!任せてくださいvvv」 |
初めてまともに書いた白赤です。
白赤の赤い子はちょっぴり我侭女王様。(笑)
白い子は天然、無邪気攻めってトコですか。
この二人って並んでると
マジで後ろにお花畑が見えますよね・・・。
でも白赤!これはもう絶対の上下関係!(大笑)