go for it !



『君のことが好きなんだ』

突然そう言われて面喰った。
だって相手は同僚でれっきとした男で。
考えてもみなかった・・・って正直に言ったら
『じゃあ考えてみてよ』
って朗らかに返された。
それからセンちゃんは毎日俺にこう言う。

『想像もつかない毎日が送れると思わない?
一緒なら無敵の毎日が過ごせると思わない?』

いつものニコニコ顔で
口ぶりは穏やかなんだけど
行動は結構強引。

それでもって用意周到。
俺はまだ何にも言ってないのに。
まだ戸惑ってるのに。
そう思っての小さな反抗もいつも空しい徒労に終わる。

まるでお釈迦様の手の平の孫悟空みたいだ。
逃げたつもりで逃げられない。
でもセンちゃんの手の平は・・・
意外と居心地は悪くない・・・ん?
危ない!これもきっと作戦だ!

油断してるとセンちゃんのペースに乗せられる。
落ち着け俺。
平常心。平常心・・・。

センちゃんは俺のどこが好きなんだろう?
俺とセンちゃんじゃ何もかもまるで違うのに。

まるで兄弟のように何もかも分かり合ってる恋人たちならたくさん知ってる。
“以心伝心”
それはきっと誰しもが憧れていることだと思う。

俺とセンちゃんじゃきっとそれはとうていかなわない。
もしも俺が「ツー」と言えばセンちゃんは笑って「スリー」と答える。
(「ツー」って言ったら「カー」だろっ!?)

本当に俺とセンちゃんはまるで違う。
趣味どころの騒ぎじゃない。
俺は甘いモノが大好きだけどセンちゃんはあまり好きじゃないらしい。
映画なら俺はアクションが好きだけどセンちゃんはサスペンスやミステリーが好き。
センちゃんの好きなのは俺の好きなのじゃない。
俺の好きなのはセンちゃんの好きなのじゃない。

それなのに。

それなのにどうしてだろう。

センちゃんと一緒にいると楽しい。
センちゃんと一緒にいると嬉しい。
センちゃんと一緒にいると何だかドキドキしてワクワクする。

『想像もつかない毎日が送れると思わない?
一緒なら無敵の毎日が過ごせると思わない?』

ああ何だか。
何だか聞こえてきた。

想像もつかない毎日が音を立ててやって来るのが。
一緒なら無敵の毎日が音を立ててやって来るのが。

『それぞれの引力が違えば広がっていくんだよ。世界はもっとね』

センちゃんの言葉がまるで呪文のようにぐるぐる回る。
今夜あたり見直してみよっかなぁ?
センちゃんが貸してくれたオススメのビデオでも。





どりかむの同タイトルの曲の歌詞を
ちょっくら弄ってみました。
どりかむで緑赤が妄想できる自分が
ちょっぴり恐いですv(殴)


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