| 言えずの I LOVE YOU |
<2> 「あ・・・はぁ・・・」 ゆらめくランプの灯りが暗闇に蠢く二人の姿を浮かび上がらせる。 喉元までシャツを捲り上げられ、露わになった映士の胸元を真墨の手のひらが這う。 腹部に巻かれた包帯の白さに痛々しさを感じながらも、真墨は火照って今や薄紅色に染ま りつつある映士の白い肌を夢中で撫で回した。 しっとりと汗ばんだ熱い肌は手のひらに吸い付くようでそれがますます真墨を煽る。 休みなく手のひらを動かしながら鼻先で長い茶髪を掻き分け見つけた映士の耳を食み、耳 殻から耳の中へと舌を這わせて舐め回し、そのまま耳の後ろから首筋、鎖骨へと続くライ ンを舌先でなぞった。 自分よりも体温の低い真墨の手のひらの感触と濡れた舌先の愛撫の心地良さに映士の背筋 はぞくぞくと震えた。 「あ・・・くそ、やめ・・・ああ!」 熱に浮かされ、唐突なこの行為に対する真墨の真意も分からないまま流されてしまいそう になる自分を必死に抑えて映士が拒否の言葉を口にしようとすると、それを阻むように片 方の乳首をきつく摘まれ、もう片方はぬめる口内に含まれて、映士は意に反して一際甲高 い声を上げた。 そこは刺激を受けてぷくりと立ち上がり、真墨はその先端を弾くように爪で引っ掻き、舌先で擽 って吸い上げた。 「ん、や、ぁ・・・っ」 愛撫を加えるたびに映士の身体は面白いように反応しビクビクと跳ねた。 真墨は乳首を口に含んだまま片手をそっと下にずらし、反応を見せている映士の下腹部を 布越しに撫でた。 その途端、ものすごい勢いで髪をわし掴まれ、真墨は胸元から引き剥がされた。 自分でも気付かないうちに興奮して半ば我を忘れていた真墨はその痛みに正気付いた。 引き上げられて正面から映士に顔を向けると、映士は真っ赤な顔をしてこれ以上ないとい うほど眉を吊り上げ、はぁはぁと息を乱しながら真墨を睨みつけていた。 「何してる・・・」 「・・・・・・」 「何をしてやがる・・・っ」 「映士・・・」 「自分が何やってるか分かってんのかテメェ!?冗談じゃ・・・すまねぇぞ、こんな・・・!」 「冗談なんかじゃねぇ!!」 怒鳴る映士に負けないぐらい真墨は声を張り上げて叫んだ。 その剣幕に映士は一瞬息を飲む。 今度は真墨の方が眉を吊り上げ、射抜くような鋭い目を真っ直ぐに映士に向けていた。 その視線にその瞳に。その言葉にその声に。 弾かれたように映士は両腕を勢いよく真墨の首にまわして力任せに抱きつき、噛み付かん ばかりの勢いで自ら真墨に口づけた。 衝動的なそれは歯と歯がぶつかり合う甚だ色気のないキスだったが、真墨はそれを受け止 め自分も映士の体に腕をまわして、そして。 二人は餓えたように深く求め合うキスを交わしながら、ベッドへと倒れ込んだ。 引き剥がすように互いの服を脱がせあって素肌を重ね合う。 互いに互いの肌を弄って何度も何度もキスを交わした。 「ん、あ、あっ!」 真墨の手に導かれるまま、映士が欲望を放つ。 射精の余韻にぐったりと脱力し、胸を上下させて肩で荒く息をつく映士を見下ろしながら、 真墨はベッド脇のテーブルへと手を伸ばした。 そしておもむろにその上から薬袋を取ると中から外用薬の軟膏を取り出し、手のひらに中 身を搾り出した。 その手のひらを映士の双丘の間へと滑らせ奥まった秘所を撫でる。 「・・・っ!?」 自分でも目にしたことのないような場所に触れられ、またそのべとついた感触に映士は慌 てて身を起こした。 戸惑う視線を向けてくる映士に真墨はニヤリと笑って言った。 「恐くねえよ」 「・・・っ誰が・・・うぁっ!」 揶揄するような真墨の言葉に途端に反発して噛み付いてくる映士の声を遮り、真墨はたっ ぷりと軟膏を塗りつけた秘所に中指を挿入した。 「う、く・・・」 軟膏が潤滑剤になり痛みは大してないものの、初めて味わう異物感に映士はシーツを握り しめ奥歯を噛み締める。 中でゆるゆると真墨の指が動く。 「もっと足開いて力抜けって・・・」 きつく締め付けてくる内壁を擦りながら真墨が耳元に囁くと、映士は素直にそれに従った。 「はぁ・・・あぅ・・・」 次第に大胆に蠢く真墨の指に、映士の呼吸が乱れていく。 時折真墨の指が体内のある箇所を掠めるたびに腰にじんと甘い痺れが走り、それは徐々に 疼きへと変わっていき、映士はその正体不明な感覚に戸惑い茶色い髪を乱しながら頭を左 右に振った。 真墨はそんな映士の様子をつぶさに見つめながら、挿入する指を二本、三本と増やしてい く。 想像以上に狭くて熱い映士の中。 最初は固く閉じていていた蕾が自らが与える刺激で段々柔らかく解れてくる様は、とてつ もなく卑猥で扇情的で、真墨は無意識に喉を鳴らしごくりと唾を飲み込んだ。 挿入していた指を三本同時にゆっくりと引き抜き、片足を肩にかけて映士の足を大きく開 きその間に身を置いて、真墨は先ほどまで指を咥えさせていた秘所に熱く滾った自身を押 し当てた。 その感触にか瞬間びくりと身を震わす映士の耳元に真墨は唇を寄せ、吐息と共に掠れた声 で囁いた。 「挿れる、からな」 その言葉に映士は首をめぐらせ、無言のままそっと唇を合わせることでそれに応える。 真墨は重ねられた唇を深く合わせて貪りながら映士の中へと身を埋めた。 「う、うーッ!!」 秘所を押し広げる指とは比べ物にならない熱と質量に、繋げた口腔内で映士の舌が引きつ って震え、くぐもった悲鳴が漏れた。 「う・・・っ」 軟膏を塗り指で慣らしたとはいえ初めて他者を受け入れる映士の身体は固く強張り、それ 以上の侵入を拒むかのように内壁はきつく収縮し、その痛いほどの締め付けに真墨もまた 眉間に皺を寄せ奥歯を噛み締める。 それでも、真墨は映士の腰を掴み強引に貫いた。 「うあぁっあっ!!」 あまりの衝撃に映士は繋いでいた唇を振り解き、その口から今度こそはっきりとした悲鳴 が響いた。 「すげ、きっつ・・・」 全てを咥え込ませた自身を食い千切らんばかりに締め上げてくる映士の中に、つめていた 息を吐きながら真墨は思わず呟く。 「は・・・ま、すみ・・・っ」 震える声で名を呼ばれて映士へと視線を向ければ潤んだ目で見上げてくる映士と視線がぶ つかり、そのまままた腕を伸ばして口づけてくる映士に真墨の理性はふつりと途切れた。 「ああっ、あぅ、あっあっ」 思うさま腰を使い、真墨は激しく映士を責め立てた。 何の技巧もなく、ただひたすらに繋がっているという感覚を追い求めて抽挿を繰り返す。 映士もまた、痛みと入れ替わりに感じ始めた感覚を必死で追いかけた。 どくどくと生々しく脈を打つ熱い塊が腹の中を満たして抉る。 擦られるたびに自分の中にある真墨の存在をはっきりと感じて映士の胸は苦しいほどに熱く なった。 「あ、あ・・・入ってる・・・ッ、真墨が・・・奥まで・・・ッ、ます、みィ」 もはや開きっ放しの映士の唇から、喘ぎと共に虚ろな言葉が零れる。 「映士・・・ッ」 それを耳にした瞬間、真墨の背筋をぞくぞくとした快感が走り無意識に硬度の増した自身 が映士の感じるポイントを圧迫して刺激した。 「んんっ!」 内側からの強い刺激に喉をそらせて背をしならせる映士を見下ろすと、互いの体の間で揺 れる映士の中心もまた濡れて張り詰めていて、真墨はそこをやんわりと握り込んで擦り上 げ再び腰を使い始めた。 今度は映士のイイトコロを狙って突き上げながら。 「ひっ!あ、やぁ、ふああっ!!」 映士は狂ったようによがり、汗を散らして長い茶髪を振りたくりながら甘く身悶える。 映士が溺れるほど繋がった真墨もまた眩暈がするほどの快感を享受し、二人はひとつに交 わる悦びに酔いながらいつしか昇り詰めていった。 |
熱があったんじゃ?
怪我もしてたんじゃ?
まぁそこは勢いで。(殴)