ベッドルームトーク



ベッドに寝転がって入浴中の真墨を待つ間、映士はふと思い立ってベッドの下を探った。
「・・・何してんだお前」
「よう」
映士がベッド下から見つけたモノを手の中で弄んでいると、いつの間にか側に来ていた真
墨が呆れた声でそう言って映士の手からそれを取り上げた。
「こんなモンわざわざ取り出して待ってるなんて・・・そりゃ誘ってるつもりか?え?」
映士の行動をどう思ったのか、人の悪い笑みを浮かべながら顔を寄せてきた真墨の額を映
士はペチンと叩いた。
「いって!何だよ」
「アホなこと言ってんじゃねぇよ。んなわけあるかこのエロガキ」
「じゃあ何のつもりだよコレは」
不満気にそう言いながら真墨は手にしたモノを映士の目の前に振りかざす。
「いや・・・なんでお前はそういうモンを持ってるのかと思って」
「は?」
「何だその、ローションつーのかそれは?そういう妖しげなモンが何でお前の部屋には常
備されてんのかと思ってな」
「妖しげってお前な・・・。何でってそりゃあ必要だからだろ?女と違うんだから濡らさ
ねぇと・・・」
「それだ」
「何なんだよ一体・・・」
「前からちょっとばかり気になってたんだがな。お前は何でそういうことを知ってんだ?」
「え?」
「女を抱くのとは訳が違うとかそういうモンが必要だとか・・・。お前・・・俺以外にも
男とヤッたことがあるんじゃねーのか?」
「な・・・っ!?」
映士がそう言った瞬間、真墨は目を剥いて固まり映士は「しまった」と思った。
聞いてはいけない事を聞いた。
瞬間的に映士はそう悟った。
目の前でみるみる苦々しいものに変わっていく真墨の表情がそう言っていた。
しかし一度口から出てしまった言葉はもう取り消せない。
己の失言が招いた気まずい沈黙に映士は珍しくも焦った。
「あ、いや、別にだからってどうってことはねぇんだぞ?」
「・・・・・・」
「ただお前が妙にそのもの慣れてるっつーかなんつーか・・・いや!本当にどうでもいい
ことだ。何で俺様はこんなこと聞いちまったんだろうな。はは、あれだ、そうノリだ。ノリっ
てやつだ。だから・・・」
「・・・だ」
「え?」
「男を抱いたのはお前が初めてだ」
「・・・っそ、そうか///」
「でも・・・」
「は?」
「逆は女を抱いた回数よりも多いかもな・・・」
「逆・・・って」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「納得したか?」
「お、おう」
「・・・・・・」
「あ、あのな・・・真墨?」
「昔の話だ・・・昔の、な・・・」
「・・・ごめん」
伏せた目でここではないどこか遠いところを見つめながらふっと口元だけで笑った真墨に、
映士は小さく頭を下げた。





黒の過去に一体何が!?(笑)
いやぁ黒は黒だけにそっちの経験もあるかと・・・
(↑偏見です)
あまり愉快な思い出ではないようなので
そっとしておいてあげましょう。(笑)


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