ハニカムハニ。



-Side:masumi-



俺よりも広い肩幅。
俺よりも太い首と太い腕。
俺よりも厚い胸板。
俺よりも張り詰めた筋肉。
身長も俺より高い。

どこもかしこも、はっきり言って俺よりずっと男らしい男の体。

柔らかいところといえば、長い茶髪と意外にも白い肌の色ぐらいか。

何でだろうな。

俺はホモじゃねぇってのに、何で俺はこいつにこんなコトができるんだろう。

「おい」

不意に頭上から降ってきた不機嫌な声に顔を上げると、肘をついて軽く上体を起こした映
士が眉を吊り上げて俺を睨んでいた。
「中途半端な触り方してんじゃねぇよ。やる気あんのかてめぇ」
おまけにこれだ。
紡ぐ言葉も色気もへったくれもありゃしねぇ。
思わず萎えかけて肩を落として溜息をつくと、映士はいよいよ気分を害したようで、本格
的に体を起こして俺の下から逃れようと身を捩る。
「もういい。やめだ、やめ」
またそんな心にもねぇことを。
ここでやめられて困るのはお前だろ?
気がつくとお前が物欲しげな目で俺のこと見てるから。
だから俺は。
逃げようとする肩を掴んでベッドに押し戻し、何事か喚こうとしたんだろう開きかけた唇
を塞いだ。
そのまま舌を差し入れて口腔を嬲ればとたんに大人しくなって、腕が俺の体に縋ってくる。
まったく素直じゃねぇよな。
お前の方がずっとガタイがいいんだし、力だって俺よりある。
本気になれば俺なんか簡単に跳ね飛ばせるはずだろ?
それをしないってことはつまりそういうことだろ。
もっと素直になればいいのに。

なぁ?

俺のことが好きで好きでたまらないくせに。









-Side:eiji-



俺様よりもずっと狭い肩幅。
俺様よりもずっと細い首と細い腕。
俺様よりもずっと薄い胸。
背だって俺様よりもずっと低い。

トレジャーハンターなんてやってただけあって筋肉はついてるが全体的に細くて華奢な体。

真っ黒な髪もさらさらで見ようによっては女みてぇだ。

そんな真墨の細くて長い指が俺様の体を這う。
それは最近すっかり馴染んでしまった行為だが、今日はなんだかいつもと触り方が違う。
まるで医者が診察するみてぇな触り方しやがって気色悪ぃ。
違和感に焦れて文句を言えば、何を思ったのかげんなりした顔で肩を落とされ溜息までつ
かれた。
なんだこの野朗。
俺様が本気になればお前なんか簡単に跳ね飛ばせるんだぞ。
それをわざわざ付き合ってやってるってのに何なんだその態度は。
いつもお前の方からキスしてくるから。触れてくるから。
だから俺様は。
「もういい。やめだ、やめ」
そう口に出して身を捩ると、慌てたように伸びてきた腕が俺様の肩を掴んでベッドへと押
し戻す。
言い足りない文句を言ってやろうと開きかけた唇を、制するように塞がれた。
都合が悪くなるとキスで誤魔化しやがって、ガキめ。
やれやれだ。仕方がねぇから誤魔化されてやる。
細い体に腕をまわして縋れば、合わせた口元がふっと笑った。

っとに素直じゃねぇんだから。
もっと素直になりやがれってんだ。

なぁ?

俺様のことが好きで好きでたまらないくせに。





恋愛は「惚れた方の負け」とよく言いますが
お互いに負けを認めようとしない二人です。(笑)


ところでこのタイトル
sur〇aceの曲から拝借したんですが
歌詞がどこからどう読んでも
青銀に思えてなりません
なら素直に青銀書いとけよって話ですが(笑)
あまりにも嵌りすぎて弄りようがないくらい青銀
ちなみにその歌詞とはこちら


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